昔の人は夢をどう分類したか:六夢と十夢
二千年以上前の中国では、すでに夢が分類されていました。『周礼』は正夢・噩夢・思夢・寤夢・喜夢・懼夢の六つ、後漢の王符は十種類に分け、『黄帝内経』は夢の一部を体の状態と結びつけています。これらは夢がどこから来るかを説明するもので、吉凶を決めるものではありません。
『周礼』の六夢
『周礼・春官・占夢』には「一曰正夢、二曰噩夢、三曰思夢、四曰寤夢、五曰喜夢、六曰懼夢」とあります。
後漢の鄭玄は注で一つずつ説明しています。正夢は「無所感動、平安自夢」、つまり何かに心を動かされることなく、穏やかに自然と見る夢です。噩夢の「噩」は驚愕の「愕」の意味で、驚いて見る夢です。思夢は起きているときに思っていたことが夢になったもの、寤夢は起きているときに話したことが夢になったもの、喜夢は喜びの夢、懼夢は恐れの夢です。
日本語の「正夢」は今では「現実になる夢」という意味で使われますが、『周礼』の「正夢」は、ふだん何事もなく見る夢という意味で、指すものが違います。
王符の十夢
後漢の王符は『潜夫論・夢列』で「凡夢、有直、有象、有精、有想、有人、有感、有時、有反、有病、有性」と書いています。
現代の言葉にすると、そのまま実現する夢、象徴で表す夢、精神から生まれる夢、思いから生まれる夢、人によって違う夢、外からの刺激を受けた夢、季節に左右される夢、意味が逆になる夢、病気から来る夢、性格で決まる夢です。すべての夢が文字どおりに実現するわけではなく、意味が逆になる夢や、病気や悩みから来るだけの夢もあると、昔の人自身が認めていました。
『黄帝内経』:夢と体
『霊枢・淫邪発夢』は、夢の一部を体の状態と結びつけています。たとえば「陰気盛、則夢渉大水而恐懼」「陽気盛、則夢大火而燔焫」「上盛則夢飛、下盛則夢堕」「甚飢則夢取、甚飽則夢予」とあります。陰の気が強すぎると大水を渡って恐れる夢を、陽の気が強すぎると大火に焼かれる夢を見る。気が上にかたよると飛ぶ夢を、下にかたよると落ちる夢を見る。ひどく空腹だと物を取る夢を、満腹すぎると物を与える夢を見る、という意味です。中国医学の古典の考え方で、現代医学の診断ではありませんが、体の調子が夢に表れるという発想は古くからありました。
『列子』:昼に思い、夜に夢見る
『列子・周穆王』には「神遇為夢、形接為事。故昼想夜夢、神形所遇」とあります。精神が何かに触れると夢になり、体が触れると出来事になる。昼に思い夜に夢見るものは、どちらも精神と体が出会ったものだ、という考え方です。夢は日中に気にかけていることの続きだという、現代の心理学の研究結果とよく重なります。
DreamSeer での使い方
夢を読み解くときは、まず『周公解夢』から夢の内容に合う原文を探します。直接対応する記述が見つからない場合は、六夢・十夢のどれに当たるかとその理由を説明し、根拠のない吉凶を勝手に付けることはしません。
関連する夢
参考文献
- 《周礼·春官·占梦》及郑玄注
- 王符《潜夫论·梦列》
- 《黄帝内经·灵枢·淫邪发梦》
- 《列子·周穆王》
この内容は娯楽としてお楽しみいただくための参考情報で、医療や心理の診断ではありません。悪夢に長く悩んでいる場合は、医師などの専門家にご相談ください。
更新日: 2026-10-09